case2争続になりそうな場合

遺産相続は、時として親族間で骨肉の遺産争いになることがあります。相続の紛争は「争続」と表示されることがあるほどトラブルの生じやすい問題です。相続をすると、相続人はプラスの財産だけでなく、マイナスの財産も受け継がなければなりません。マイナスの財産をどのように扱うべきかということに関し、債権者との間でトラブルが生じることもあります。また、法定相続人には、最低限度の取り分として遺留分が認められています。遺留分とは、一定範囲の法定相続人に認められる、最低限の遺産取得分のことで、遺言などがあっても法定相続分の半分まで取り分を請求できる権利です。

法定相続分
配偶者直系
尊属
兄弟
姉妹
配偶者のみ1/1
子のみ 1/1
直系尊属のみ 1/1
兄弟姉妹のみ 1/1
配偶者+子 1/2 1/2
配偶者+直系尊属 2/3 1/3
配偶者+兄弟姉妹 3/4 1/4

半分

遺留分
配偶者直系
尊属
兄弟
姉妹
配偶者のみ 1/2
子のみ 1/2
直系尊属のみ 1/2
兄弟姉妹のみ なし
配偶者+子 1/4 1/4
配偶者+直系尊属 2/6 1/6
配偶者+兄弟姉妹 1/2 なし

※兄弟姉妹は遺留分なし(民法第1028条)

公正証書遺言書の作成

相続の遺産分割で揉めそうな場合、遺留分を考慮した上で、法律で定める様式に従って「公正証書遺言書」を作成することで相続が発生しても争続トラブルを最小限に抑えて遺産を相続できます。また、被相続人が自分で書いた自筆証書遺言であれば、家庭裁判所での検認手続きが終わらないと相続手続きはできません。
すなわち、不動産の名義変更や預貯金の引き出しをすぐに行うことはできません。しかし、公正証書遺言であれば、家庭裁判所での検認手続が不要となります。
その為、不動産の名義変更や預貯金の引き出しをすぐに行うことができます。土地などの名義変更がすぐにできるため金融機関からの融資に問題が生じません。

中野税理士法人では、争続トラブルを未然に防ぎ、円満に相続を進めたい場合には、「公正証書遺言書」の作成をご提案させていただきます。ぜひ一度お気軽にお問合せ下さい。